医療法人社団悠翔会佐々木淳医師が新型コロナウィルスについてわかりやすい対応策説明書を作りました。病院や介護施設で働く皆様はぜひ参考にしてください。

①高齢者施設をCOVID-19のクラスターにしないこと。
高齢者施設を「安全地帯」として維持するために、最適な情報ケアの提供を通じて、施設運営者と連携しながら入居者を感染から守ること。

②もし感染者が発生した場合には、施設内での隔離ケアがきちんとできるよう支援できること。患者の状態をきちんと観察し、その時々の状況に応じた最適な医療の提供ができること。

③もし感染者が重症化してしまった場合には、治療方針の選択について、臨床倫理的判断をしっかり行うこと。他の疾患と同様、あらかじめACPを通じて本人が納得できる選択についてみんなで考えておくこと。

④もし重症化した感染者が積極的治療を選択しない場合には、肺炎に伴う呼吸困難感など、苦痛の緩和がきちんとできること。

実際のところ、要介護高齢者が重症化しても、治療薬がない現状においては、人工呼吸管理、場合によっては人工心肺を回しながら、本人の回復を待つ以外の治療法がありません。
もともと脆弱な高齢者が、このような状況から立ち上がれる可能性は非常に低く、その侵襲性の高さを考えると、治療をしないという決断が十分に倫理的に妥当であると考えれるケースは少なくないと思われます。

COVID-19だから何が何でも病院へ、と思考停止に陥るのではなく、他の疾患と同様、何がその人にとって最適な選択なのかを考えるというプロセスを大切にしたいと思います。