厚生労働省職業安定局需給調整事業課は、「医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査」結果を12月に公表した。

福祉分野における職業紹介・人材派遣に関しては、東京都社会福祉協議会が「福祉人材の確保・育成・定着に関する調査結果報告書」を発表。社会福祉法人の人材派遣と紹介会社利用が増えていることと派遣・紹介会社への支払いが多額となっていることを指摘し、マスコミでも報道されていることもあることから、この会においても課題となっていた。

この調査は、平成29年改正職業安定法が施行後1年を経過したことから、その施行状況を把握するとともに、特に人材不足が顕著である医療、介護分野における職業紹介事業者、求人者、就職者を対象に職業紹介に係る実態を把握し、職業紹介事業の適正な運営を確保するべく、今後の指導監督業務等に活用することとしている。

調査結果では民間の職業紹介事業者を利用する理由として「ハローワークやナースセンターなど他の採用経路では、人材が確保できなかったため」が73.7%と最も多かった。また、採用1件あたりの職業紹介事業者に支払った手数料額は、介護職員の場合は平均で50.1万円であり、賃金(年収)333.4万円に占める割合は、15.0%であった。

同調査の医療分野と比較すると、看護師・准看護師の手数料額平均は、91.8万円であり、賃金(年収)479.9万円に占める割合が19.1%であったことから、他業界と比較して介護分野の手数料額が高額という結果ではなかったが、70.4%の介護事業所が、紹介手数料等が経営上負担となっており、手数料等は以前として高いと考える、このような回答だった。


厚生労働省は、求人事業所が不利な状況が生じる恐れもあることから、平成29年法改正の内容を解説するリーフレットを改めて作成することとしている。

介護人材確保対策の一つとして、介護報酬改定が図られてきたが、その貴重な財源は職業紹介事業者ではなく、介護職員に手当てされるべきものであり、全国経営協では、実態を把握・分析しつつ、適正な職業紹介事業の利用環境づくりに向けて、要望・提言を進めることとしている。