厚生労働省は、12月16日に開催した第97回社会保障審議会障害者部会において、就労継続支援A型の経営改善計画書の提出状況を公表した。

 就労継続支援A型については、利用者数、費用額、事業所数が毎年大きく増加している。その一方、生産活動の内容が適切でない事業所や、利用者の意向に関わらず、すべての利用者の同労時間を一律に短くする事業所など、不適切な事例が増えているとの指摘があり、支援内容の適正化と就労の質の向上が求められている。

 こうした状況をふまえ、法施行規則や指定基準(運営基準)等の改正による対応が図られており、賃金の支払いに関して、平成29年4月より、指定基準第192条(賃金及び工賃)に新たに、以下を規定し、就労の質の向上を推進することとされた。

・生産活動に係る事業収入から必要経費を控除した額に相当する金額が、利用者に支払う賃金総額以上。
・賃金の支払は、原則、自立支援給付から支払うことは禁止。
⇒これら指定基準を満たさない場合には、経営改善計画書を提出し経営改善に取り組む。

 同部会では、平成31年3月31日時点での経営改善計画書の提出状況が公表された。


 都道府県等により実態把握を行った3,162事業所のうち、経営改善計画書提出の必要がある事業所は、2,093(66.2%)であった。そのうち、提出済みの事業所は、1,853(88.5%)である。
 また、経営改善計画書の提出の必要がある事業所2,093の法人種別の内訳は、営利法人が最も多く65.3%、次いで非営利法人(NPO)が13.7%、その他が10.9%となっている。社会福祉法人は10.2%であり、営利法人との事業経営の質の違いが数値として表れる結果となった。